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オープンデータ活用術・完全版【第1章】③国のデータがまとまっているサイトは

文:D-JEDI理事 熊田安伸

国のデータがまとまったポータルサイトはないのでしょうか。一応あるにはあるのですが、使い勝手に難点が。とはいえ、移管先のデジタル庁が改善してくれることを期待して、今回はそちらと世界の状況を紹介します。(サムネイル画像はDATA GO.JPのトップ画面より)

「e-Govポータル」を使う

「e-Govポータル」は「電子政府の総合窓口」で、「行政機関が発信する政策・施策に関する情報、行政サービス、各種オンラインサービスなどに関する情報を対象に、情報ナビゲーションに資することを目的としたWebサイト」です。

e-Govポータルより

国が提供するさまざまな情報がどこにあるかを知らせるポータルサイトになっていて、例えばここから一部の行政文書の情報公開請求などもできるのですが、今のままではどうにも使い勝手が悪い(そもそも行政文書ファイル管理簿を本当の意味で見やすくしてくれないと意味ないですし)。

デジタル庁に管理運営が移管されたので、ぜひ使いやすくしていただきたいと思います。

「DATA GO.JP」を使う

「DATA GO.JP」は、「二次利用が可能な公共データの案内・横断的検索を目的としたオープンデータのデータカタログサイト」です。

DATA GO.JPのサイトより

登場したときには、これで日本でもオープンデータ化が進むと期待されたものですが、実情としては、そうはなっていません。「横断的検索」が売りですが、正直、省庁間で温度差があり過ぎて、「十分に資料を掲載していない役所がある」という指摘を利用者から耳にすることがあります。そしてインターフェースも使い勝手が悪い。こちらもデジタル庁の新たな担当者に伺ったところ、使いやすいものに改良していくと話していました。

とはいえ、現時点でもこのサイトの中にブックマーク必須のポイントがあります。「データベースサイト一覧」です。

データベースサイト一覧で「国」の項目を開いた状態

「国」「地方公共団体」「独立行政法人等」「その他民間団体等」がそれぞれ提供しているさまざまなデータベースサイトを集めています。これが本当に使えるものばかりで、お勧めです。

例えば、こんなサイトも一覧には含まれています。日本における統計を網羅した「e-Stat」です。

会員のみに公開する後半では、調べ物やデータ確認に便利な「e-Stat」や、世界各国のオープンデータを紹介します。

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