オープンデータ活用術・完全版【第7章】④航空機のオープンデータ
D-JEDI理事:熊田安伸
「乗り物や事故を調べる」の第4回です。今回は航空機のオープンデータをご紹介します。
「Flightradar24」などで航空機やルートを調べる
船舶と同じように、航空機も現在位置や飛行ルートなどを調べられるサイトがあります。
有名どころは、「Flightradar24」。NHKのニュースでも「Flightradarによりますと……」とクレジットを付けて使うほどになっているので、今や使っているメディアは多いでしょう。
これもやはり事故などを防ぐためのADS‒B(放送型自動位置情報伝達機能)の信号を利用したサービスです。
サイトにある説明を、優秀な翻訳ツール「DeepL」に訳してもらいましょう。
同じようなサイトは他にもあり、用途によって使い分けた方がいいようです。例えば「Flightradar24」で、渡嘉敷島のそばに謎の機影を見つけました。
同じところをぐるぐる回っていておかしいですね。しかも機体に関する情報は「N/A」つまり「該当なし」ということです。まるでヘリコプターのような航跡ですね。(ヘリコプターの場合は、機体の画像がヘリコプターになります)
「AirNavRaderBox」だとこうなる
では、別のツール「AirNavRaderBox」で見てみましょう。すると、機体はヘリコプターであると示されています。
そしてこちらの方が、ルートが長く表示されていますね。その先をたどると、元々発進していたのは…「Kadena Air Base」なるほど、アメリカ軍の嘉手納基地を出発したヘリコプターだったというわけです。どうりで情報が少ないはずです。
「FlightAware」は日本語表記にも対応
さらにもう一つのサイト、「FlightAware」で見てみましょう。こちらは日本語表記にも対応しているんですね。
こちらの場合は、ルートだけでなく高度の変化もこのように分かりやすく表示されます。こんなにグネグネと上下するのは、もうヘリしかありませんよね。
発進した場所についても「嘉手納飛行場」と表示されています。さらに機体番号から、12日前にも飛行していたという記録が表示されました。
一つのサイトでうまくいかなくても、別のサイトで試してみるのが重要かもしれません。