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広告と課金、メディアの収入を伸ばすために必要な要素と戦略とは

文責:古田大輔(D-JEDI理事)

メディアの収入の柱は、今も昔も「広告」と「課金」ですが、こんな悩みをよく聞きます。

「課金型にすれば読者が減って広告収入が落ち、広告型で読者を増やそうとすると課金ユーザー数が伸びない」

広告収入はPV、課金は購読者数にひも付きやすいので、そうなりがちなのは間違いありません。それでも、それぞれをバランスよく成長させているメディアは、世界中に存在します。

広告と課金に共通する要素は何か

広告収入や課金収入を伸ばすために考えるべき要素を単純化して分解してみると、こういう風に描けます。

広告収入は、単純にPVに紐づくネットワーク広告以外にも、スポンサード広告などがありますし、それらを総体的に伸ばしていくためには、PVやUUを増やすだけではなく、どういう読者に届いているかというデモグラフィ分析が欠かせません。

課金収入は、購読者になってくれる割合(CVR)を高めることが重要ですが、母数となるUUを増やす必要がありますし、解約率(Churn Rate)が高ければ、穴の空いたバケツで水を汲んでいるようなものです。また、どういう読者にコンテンツを届けているかのデモグラフィ分析もやはり重要です。

こう考えてみると、結局のところ、課金も広告も伸ばすには、共通して分析しなければならない要素は多く、それらすべてに紐づくのは、読者との深い結びつき(エンゲージメント)になります。

D-JEDIセミナー「メディアはどう稼ぐか」開催

広告と課金、それぞれの収入を伸ばすには何が必要か。デジタル・ジャーナリスト育成機構(D-JEDI)は12月14日(水)に、オンラインセミナー「メディアはどう稼ぐか 広告と課金を伸ばす」を開催します(申込みはこちら)。

ゲストスピーカーには、NewsPicksとFT Strategiesから、広告と課金それぞれに詳しいお二人をお招きします。

NewsPicksはなぜ、広告と課金が両立できるのか

NewsPicksは、課金と広告をバランスよく成長させてきました。広告と一口に言っても、その中身は様々。記事広告、インフィード広告のほか、イベントや番組も手掛けて総合的に「ブランドデザイン」を提供しています。

Brand Design Division事業責任者の奥野陽介さんに、その戦略を紹介していただきます。

NewsPicksブランドデザインのサイトより

課金ラボを各国で展開するFT Strategies

もう一人のゲスト、Hugh TakahashiさんはFT Strategiesのシニアコンサルタントです。フィナンシャル・タイムズのサブスクリプション(課金)専門のコンサルタント部門であるFT Strategiesは、世界中で新聞社のデジタル版購読収入を増やすサブスクリプション・ラボを開催しています。

欧州で2020年に実施した最初のサブスクリプション・ラボには、欧州各国の8紙が参加。終了後の6ヶ月間で合計10万人の新規購読を獲得し、31%の成長を記録。また、解約率は22%改善するなど大きな成果を上げました。2022年には日本でも開始し、地方紙5社が参加しています。

サブスクリプション・ラボの資料より

日本を担当するTakahashiさんには、世界中で開催してきたからこそわかる日本の課題や可能性について解説してもらいます。

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