今からでも間に合う、ChatGPTとその活用法
メディアやSNSでもChatGPT、生成AIという言葉を目にしない日はないほどですが、みなさんは十分に使いこなせているでしょうか。
無料版に触れたものの、ベストな使い道がわからないまま…の人も少なくないかもしれません。
今さら聞けないChatGPTとは?の解説と共に、「話題になるほどには使いこなせていない」と感じている人にオススメしたい、学習の機会をご紹介します。
文:滝川麻衣子
何にでも使えるAI
AIは便利だということを感じてもらうために、まずはこちらを。D-JEDIのAI講座で講師を務めるusutakuさんの動画です。
工夫次第で、学校の授業にも仕事にも何にでも使えます。
1.ChatGPTとはそもそも何か
ChatGPTは、Generative Pre-trained Transformer(GPT)という深層学習を利用した大規模言語モデルによって、人間の会話にほぼ等しいやりとりができる会話型のAIサービスです。
「専門知識がなくても誰でも使える」ことや、その膨大な知識量からも、これまでのAIサービスとは一線を画しています。
アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く「オープンAI」が開発し、2022年11月に発表するやいなや、公開2か月程度で世界ユーザーが1億人を突破。2023年には世界的なブームを巻き起こしました。
質疑応答やテキスト作成はもちろんのこと、企画やアイデアの相談や提案、テキストや音声データの要約、校正と編集、外国語の翻訳、プログラミングのソースコードを書く、データ分析、画像生成など、現時点でも実にさまざまのタスクをこなします。
一方で、間違った情報を提供することもある、最新情報のアップデートができていないなどは起こります。提供された中身を鵜呑みにせずに、複数の情報源からの確認は必要です。
その上で、注目されるのはその進化のスピードです。
オープンAIは、2022年秋のChatGPTの発表から、これまでにも次々とサービスをリリースしています。
月額20ドル(約3110円)のサブスクリプションで、プレミアムサービスの「ChatGPT Plus」に、プレミアムユーザー向けの「GPT-4」、プラグイン機能の拡充、音声や画像生成機能、アプリなどを続々と発表。
2024年5月には最新版の「GPT-4o」が登場しました。テキストから音声での自然な対話に、性能の歩を進めています。
2.AIをめぐる議論はまだ途上
オープンAIの創業者はCEOのサム・アルトマン氏で、2015年にオープンAIを設立。共同設立者にはイーロン・マスク氏も名を連ねていました。
アルトマン氏はまさに世界のAIを牽引する人物ですが、2023年11月には全社会議で解任を言い渡されるという解任騒動が勃発(その後、復帰)。
収益性と安全性をめぐって、オープンAI内でも意見が分かれていたと報じられています。
人工知能(AI)を使った市場は、Googleやマイクロソフトも巻き込み、各社がしのぎを削りながら拡大する一方。著作権やプライバシーの侵害など、その安全性や倫理性について、世界的な議論はまだ途上にあるのも事実です。
3.どうやって使い始めるの?
アカウントの取り方、使い方はシンプルです。せっかくなので、ChatGPT4oに解説してもらいましょう。
「ChatGPTの使い方を初めての人にもわかりやすく教えてください」と聞くだけで、これだけ整理した状態で、教えてくれます。
4.有料版と無料版の違い
アカウントを作成後、チャットを始める画面は、次のように表示されます。
一番左の緑のアイコンは、無料版ChatGPTです。オープンAIは、無料版のChatGPTと有料版のChatGPT Plus(月額20ドルで、GPT-4やGPT4oを自由に使える)を提供しています。
ChatGPTの無料版と有料版では応答速度や、機能の範囲に違いがあります。
無料版では文字数や時間あたりのリクエスト(要求)に制限がありますが、有料版では10倍以上のリクエストが可能。レスポンス速度も有料版は高度な処理がなされ、速いです。
また、ChatGPTに機能が追加できる機能である「プラグイン(拡張機能)」も、有料版限定。さまざまのプラグインによって、PDFの内容を要約する、特定ジャンルのニュースの取得、業務効率化や旅行の計画/予約など、できることが一気に広がります。
ちなみに、新しいAIモデルであるGPT-4oは、ChatGPTの有料のサブスクリプションに加入しなくても、無料ユーザーも一部を使えるようになっています。
ただし、現時点で「3時間あたりリクエストは限られた件数まで」の回数制限があります。ちょっと触っているうちにあっという間に、使用可能リクエストを使い切ってしまうのも事実。
有料版を使いこなすか、無料版でもできることを最大限やるのか。いずれも費用対効果は、その使い方によって変わりそうです。
5.今からでも間に合う、勉強会のお知らせ
ここまでを読んでくださったみなさんへ、生成AIの「活用法」を30分でギュッと解説してもらう、ほぼ月1回の勉強会の場をデジタル・ジャーナリスト育成機構からご紹介します。
X(Twitter)やインスタグラムで、AI活用について日々、発信中の臼井拓水氏(Michikusa代表取締役)が登場。
「ライター編集者のためのAI講座」で、中身はメディア寄りの話になっていますが、どなたにとっても役立つ場となっています。
基礎的なことから、使いこなしている人ならではのTipsまで、質問も随時受け付けながら、30分間のリアルタイム解説を受けられます。
「ChatGPTを触ってみたが、まだ使いこなせていない」「もっといい活用方法は」を模索する方にオススメです。
次回は6月12日(水)2000-2030。
まさに日進月歩で進化を続け、議論の行方も目が離せない、生成AI。その最新情報に、触れてみてください。
最後に、usutakuさんのInstagramから、実際の生成AI活用事例を。
Excel関数、フィルター、グラフ作成をAIに
※無料ユーザーのChatGPT4oのリクエスト回数について、5時間以内→3時間以内とする修正を行いました(2024年6月24日)